先夜
せんや
名詞副詞
標準
the other night
文例 · 用例
文盲自嘲太宰治 先夜、音樂學校の古川といふ人が、お見えになり、その御持參の鞄から葛原しげる氏の原稿を取り出し、私に讀ませたのですが、生れつき小心な私は、讀みながら、ひどく手先が震へて困りました。
— 太宰治 『文盲自嘲』 青空文庫
先夜鷹見の宅で、樋口の事を話した時、鷹見が突然、「樋口は何を勉強していたのかね」と二人に問いました。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
戰地から歸つて來た人と先夜もおそくまで語り合ひましたが、人間は、どこにゐても、また何をするにしても、ただひとつ、「正しさ」といふ事ひとつだけを心掛けて居ればいいのだと二人が、ほとんど同時におんなじ事を言つて、いい氣持がいたしました。
— 太宰治 『『富嶽百景』序』 青空文庫
先夜、あの新聞の記事読んで、あなたの淋しさ思って三時間ほど、ひとりで蚊帳の中で泣いたものだ。
— ――(生れて、すみません。) 『二十世紀旗手』 青空文庫
先夜の酔眼には、も少しましなひとに見えたのだが、いま、しらふでまともに見て、さすがにうんざりしたのである。
— 太宰治 『父』 青空文庫
その時彼は先夜西山と闘わした議論のことを思った。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
……と云うのはじゃね、先夜、あの場合、貴方が不意に出て来られて、私が疑問の的とした、不審を実際に示して、証明をされたもんで、それ以上追究は出来兼る都合で手を放した。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
然し先夜の反古新聞の記事から推及して、大佐が今現に浮世の外なる此孤島に在る事、また今も聽ゆる鐵の響などから考へ合はせると朧ながらもそれと思ひ當る節の無いでもない。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
作例 · 標準
先夜、友人と久しぶりに会って、昔話に花を咲かせたよ。
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