珍談
ちんだん
名詞
標準
funny story
文例 · 用例
私を見るや、政治科の鷹見が、「窪田君、窪田君、珍談があるよ」と声を低く、「きのうから出ていない樋口が、どこからか鸚鵡を持って来たが、君まだ見まい、早く見て来たまえ」と言いますから、私はすぐ樋口の部屋に行きました。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
非常に神經質で、如何かすると恐ろしく不機嫌になり勝ちな八歳の行夫は、私を見付けると「パパ」と大きな聲を出して、普段通りその日出遇つた珍談を聞かさうとするやうだつたが、私を見るといきなり少し詰るやうな顏付きをして、「パパは今日東京に歸るの」と云つた。
— 有島武郎 『小さき影』 青空文庫
旬日に余る旅、しかも多く人の難とする険所をのみ選みし行なれば、旅中の珍談奇談山のごとし。
— 井沢衣水 『本州横断 痛快徒歩旅行』 青空文庫
処で一つ珍談があるんだ。
— 平出修 『二黒の巳』 青空文庫
それを買ひ込む邊りから、追々珍談は始まるのだが…… 先づ其のお帳場なるものが、直き近所には、四圓五十錢だと、新しいのを賣つて居る。
— 泉鏡太郎 『廓そだち』 青空文庫
聴き手は注意して択むべき事 自分も実は大の聴聞脅迫党で、今まで随分謡曲嫌いを製造した覚えがあるが、ここに只一つ無類飛び切りの謡曲好きに出会して、却てヘトヘトに悩まされて懲り懲りした珍談がある。
— 夢野久作 『謡曲黒白談』 青空文庫
最後に尤も無類の珍談といふは、南宋の洪邁の夷堅丁志十五に、晁端揆居京師、悦里中少婦流眄寄情、未能諧偶、婦忽乘夜來挽衣求共被、晁大喜、未明索去、留之、不可、曰如是得無畏家人知乎、既去、 褥間餘血※迹亦莫知所以、然越三日過其間聞哭聲扣隣人曰、少婦因産而死今三日矣、晁掩涕而歸。
— 南方熊楠 『蓮の花開く音を聽く事』 青空文庫
日本人たるわれわれ何とも見当の付かぬ珍談だが何か鯨の潮吹の孔などから思い付いた捏造説でなかろうか。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
作例 · 標準
旅先で出会った老人から、この村に伝わる不思議な珍談をいくつも聞かされた。
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彼が語る珍談はいつも奇想天外で、周囲の人々を爆笑の渦に巻き込む。
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飲み会の席で、過去に経験した失敗談を珍談として披露した。
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