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全山

ぜんざん
名詞
1
標準
the whole mountain
文例 · 用例
その山は全山が森林で掩われて鬱蒼としていた。
岡本かの子 富士 青空文庫
晴れた日は全山を玲瓏と人の眼に突付けて、瑕もあらば、看よ、看よと、いってるような度胸のよい山の姿である。
岡本かの子 富士 青空文庫
林は全く黄葉み、蔦紅葉は、真紅に染り、霧起る時は霞を隔て花を見るが如く、日光直射する時は露を帯びたる葉毎に幾千万の真珠碧玉を連らねて全山|燃るかと思はれた。
國木田独歩 空知川の岸辺 青空文庫
二十三日の朝、今までにない大音響と共に富士の腰から煙の渦巻が噴き上ったときに、彼は思わず眼を開いてあたりを見廻し、それを見付けると、何事か判らないが少くともこの異変が富士全山に関係あることを直覚した。
岡本かの子 宝永噴火 青空文庫
▲憤慨また憤慨 脚下に轟々たる水声を聞き、雲に懸けたかと思わる、絶壁の中腹の危うき桟道を越えて行くことしばらくにして、右手に全山|悉く岩石より成る山を見る。
井沢衣水 本州横断 痛快徒歩旅行 青空文庫
不忍へ渡す橋は、玉の欄干を築いて、全山の樹立は真白である。
泉鏡花 薄紅梅 青空文庫
神社に樹木の多いことは今更云ふまでもないが、山王台(日枝神社)は別して三抱も四抱もある大樹鬱として繁り、全山、日影を見る場処は少ないので、春夏秋の三季は此|木下蔭を逍遙する者が少なからぬのです。
國木田獨歩 夜の赤坂 青空文庫
白根山は活火山にして全山岩を以て成立し、巉々として近く、手を延ばせば及ぶべきが如し。
長塚節 草津行 青空文庫
作例 · 標準
この国立公園では、全山にわたって豊かな自然が保護されている。
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山火事の脅威から全山を守るため、厳重な警戒体制が敷かれた。
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新緑の季節、全山が鮮やかな緑に覆われ、息をのむほどの美しさだった。
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