鉛色
なまりいろ
名詞名詞-の形容詞
標準
lead colour
文例 · 用例
黒点誰でも太陽をジツと視た者は目の前を、自分の周囲を空気の中を鉛色の斑点が飛ぶのをみる。
— 中原中也 『ヂェラルド・ド・ネルヴァル』 青空文庫
名にし負う白峰、赤石、両大山脈が、東西に翼をひろげて、長大の壁をたてめぐらし、互に咫尺する間に、溝のように凹まった峡谷は、重々しい鉛色の空であるから、まだ一時半というのに、黄昏のように、うす暗い。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
風のない市の上空には鉛色の煙が物凄く棚引いて居た。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
ニグロの海よりも鉛色の恋の貸家、お前馬鹿ほどたのもしいものは、この世にない。
— Love on Drought 『恋の一杯売』 青空文庫
霧は何時しか薄らいで來たのか、遠くの低い丘陵や樹木の影が鉛色の空を背にしてうつすりと見えた。
— 南部修太郎 『一兵卒と銃』 青空文庫
海から眺める町の感じは何處となく Exotic で、あの古めかしい鉛色の瓦屋根のないことが日本の町らしい親しみを薄くする。
— 南部修太郎 『修道院の秋』 青空文庫
なるほど顕微鏡下にある糞の標本を見るとやはり立派な鉛色をしているようである。
— 寺田寅彦 『鉛をかじる虫』 青空文庫
そしてある日、屏風のように立ち並んだ樫の木へ鉛色の椋鳥が何百羽と知れず下りた頃から、だんだん霜は鋭くなってきた。
— 梶井基次郎 『冬の日』 青空文庫
作例 · 標準
「鉛色の空から今にも冷たい雨が降り出しそうな、重苦しい冬の午後だった」
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彼女の瞳は一瞬だけ鉛色に曇ったが、すぐにいつもの明るい笑顔を取り戻して見せた。
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「荒れ狂う冬の日本海を象徴するかのような、鈍く光る鉛色の波が押し寄せてくる」
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