切り口
きりくち
名詞頻度ランク #10744 · 青空 208 例
標準
cut end
文例 · 用例
人情と義理と利害をXYZの座標とする空間に描きだされた複雑極まりない曲面の集合の一つの切り口が見える。
— 寺田寅彦 『年賀状』 青空文庫
そして、思はず瞬きして、眼を注いだ時、吹き出るやうに切り口を流れた血潮が助手の左手のガアゼを眞赤に染めてゐた。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
親御も御得心ならば、今夜からすぐにお越し下さるように、わたくしがお迎いにまいりました」 女は切り口上で云った。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
死体に近づくと、彼女達は斬られて縮少した切り口に、あわてて、その皮むきの饅頭を押しあてた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
なま樹の切り口のような彼女の匂いは、かびも湿気も、腐った空気をも消してしまった。
— 黒島傳治 『土鼠と落盤』 青空文庫
つきましては、お俊儀は今日ただ今より私が世話することになりましたにつきましては早速お宅を立ち退くことにいたします、さようあしからず御承知を願い置きます』と切り口上でベラベラとしゃべり立てました、私は文句が出ないのでございます。
— 国木田独歩 『女難』 青空文庫
截たれて薪となった雑木が、切り口を側面に並べて積まれてあった。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
一筋の木目も無いばさばさした淡黄色いくぬぎの切り口には、わずかに汗の様な、うるおいが滲んで居るばかりであったけれど、ところどころに交る女松の木地などには、たらたらと赤黄色い脂が流れて居るのであった。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
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