暗中
あんちゅう
名詞
標準
in the dark
文例 · 用例
扨その原因を、暗中模索の揚句、社会問題に持つて行つて、其処で解決を得られると思ふ人も相当あるけれども、私にはさうは思はれぬ。
— 中原中也 『詩壇への願ひ』 青空文庫
私は今、右のことが分つたので歓喜にむせぶ気持でゐるが、又一方、長年求めあぐんで、暗中模索してゐたものが、一時に分つたので、慄へてもゐるといつた状態である。
— 中原中也 『詩壇への抱負』 青空文庫
然るに今日私は過去五年間の暗中模索、傷ましき躁宴の後に、聊か芸術の泉なるものが依て以て存する所以に想ひ到つた。
— 中原中也 『詩に関する話』 青空文庫
恰も墨を敷いたやうなプラツトホームは、ざあ/\と、さながら水が流れるやうで、がく/\こう/\と鳴く蛙の声が、町も、山も、田も一斉に波打つ如く、夜ふけの暗中に鳴拡がる。
— 泉鏡太郎 『銀鼎』 青空文庫
で、大噐氏は全く不知案内の暗中の孤立者になったから、黙然として石の地蔵のように身じろぎもしないで、雨に打たれながらポカンと立っていて、次の脈搏、次の脈搏を数えるが如き心持になりつつ、次の脈が搏つ時に展開し来る事情をば全くアテもなく待つのであった。
— 幸田露伴 『観画談』 青空文庫
暗中では色の見えぬ事、照らす光によって色のちがって見える事が引証されている。
— 寺田寅彦 『ルクレチウスと科学』 青空文庫
眠りの幕がいつの間にか考えている頭の中を周囲から絞り狭めて行って、考えは暗中ただ一点の吸殻の火のように覚束なくなる。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
」 と婀娜な声、暗中に留南奇がはっと立つ。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日暗中について考えている。
暗中という言葉は日本語で重要だ。
彼は暗中の意味を理解している。
この文には暗中が含まれている。