慕わしい
したわしい
形容詞
標準
dear
文例 · 用例
まだ見ぬ東国の山は翁に取っていま、一層に、慕わしいものとなった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
それだけ慕わしい心験でもあった。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
「いや、串戯はよして、その貴女、恋しい、慕わしい、そしてどうしても、もう逢えない、とお言いなすった、その方の事を御覧なさるでしょうね。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
わたくしもはじめてこの世で慕わしいこゝろが結ばれる性情の分厚な同性に出会ったと覚りました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
然し此の世でいっち慕わしいお人に逢わんで往んでも大事ないか』おくみ『あれ、御慈悲の有難さに源兵衛さんのことは、いつの間にやら忘れていた。
— 岡本かの子 『取返し物語』 青空文庫
同時にそれほど慕わしい束縛は他にない事を知るのです。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
その度量の広いと云う事が、我々の様に、細かい事にまで哀れな神経をなやまして居る者は非常に慕わしいのである。
— 宮本百合子 『曇天』 青空文庫
いわばこの桶の中の空のように、静かながら慕わしい、安らかな寂滅の意識であった。
— 芥川龍之介 『戯作三昧』 青空文庫
作例 · 標準
「子供の頃に住んでいた田舎の風景は、今でも慕わしい思い出として心に残っている。」
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「亡くなった祖父との日々は、家族みんなにとって、かけがえのない慕わしい時間だった。」
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「彼女の優しく、包み込むような笑顔は、誰からも慕わしい存在として愛されていた。」
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