大怪我
おおけが
名詞
標準
serious injury
文例 · 用例
充実したつもりで空虚な隙間だらけの器物はあぶなく、有為なつもりの無能は常に大怪我の基である。
— 寺田寅彦 『変った話』 青空文庫
……ここで、一度待合になった処、開店の晩に、酔って裏二階から庇合へ落ちて、黒塀の忍返しにぶら下って、半死半生に大怪我をした客があって、すぐに寂れて、間もなく行方知れずそれは引越す。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
まず手前どもでは珍事がその位で済みましてございますが、お向うの伊東屋なぞでは、貴女、御夫婦抱き合って、二階から戸外へお飛びなすって、大怪我をなさいました方がござります。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
……何、それで大怪我じゃと――何としたの。
— 泉鏡花 『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫
8 命は助かったが、退院までには三月は掛るだろうという大怪我だった。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
そうして、ある夜、余程うっかりしていたのか、トラックにはね飛ばされ、命は助かったが、退院までには三月は掛るだろうという大怪我だった。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
一度も小児の時だった、やっぱりそういう折に大怪我をしたのを覚えている。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫
あんたは世間の事を、まるで怪我みたいに、大怪我と、ちょっとした傷と、位に分けて考えてるんだわ。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫