いたずら心
いたずらごころ
名詞
標準
desire to tease
文例 · 用例
沢山の汚名を持つ私を、たちの悪い、いたずら心から、わざと鄭重に名士扱いにして、そうして、蔭で舌を出して互に目まぜ袖引き、くすくす笑っている者たちが、確かに襖のかげに、うようよ居るように思われ、私は頗る落ちつかなかったのである。
— 太宰治 『善蔵を思う』 青空文庫
かの女のいたずら心が跳ね返って嬉ぶ。
— 岡本かの子 『かの女の朝』 青空文庫
それを見やると葉子は一時に力を回復したようになって、すぐ跳り出して来るいたずら心のままに、一本の桜の木を楯に倉地をやり過ごしておいて、後ろから静かに近づいて手と手とが触れ合わんばかりに押しならんだ。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
葉子は例のいたずら心から古藤を手なずける興味をそそられないでもなかった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
彼は一時のいたずら心から処女の一生を犠牲にしたと云う慚愧と悔恨に閉ざされていた。
— 田中貢太郎 『水郷異聞』 青空文庫
そうしたものを眺める目も子供の好奇と、いたずら心地と、大人の世界の滑稽味ではなくなって、段々と苦しい悩みをまじえるようなものに移って行った。
— 倉田百三 『光り合ういのち』 青空文庫
これとそれとを考えあわせれば、十五歳の少年団の列車妨害はただのいたずら心といいきれるだろうか。
— 宮本百合子 『犯人』 青空文庫
たとえ眼があいても、心の悟りが開けきれない限り、彼のいたずら心は遽かに止むべしとは思われません。
— 禹門三級の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
子どもの素朴ないたずら心は微笑ましい。
大人になってもいたずら心は消えない。
いたずら心に駆られて悪戯をしてしまった。
友人のいたずら心に付き合わされることがしばしばある。