眼窩
がんか
名詞
標準
orbit
文例 · 用例
親爺は餓死した屍のように、かん骨はとび上がり、眼窩は奥の方へ窪んで、喘ぎ/\呻いていた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
」 高取の眼は、眼窩からとび出して、前へ突進して来るように燃えていた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
眼窩は落ち込んで目はどんよりして居る。
— 平出修 『公判』 青空文庫
あのとろんとして眼窩の中で釣がゆるんだらしく、いびつにぴょく/\動いている大きな凸眼、色素の薄くなった空色の瞳は黄ろい白眼に流れ散ってその上に幾条も糸蚯蚓のような血管が浮き出ている。
— 岡本かの子 『巴里祭』 青空文庫
私はたゞ、恰度眼窩ぐらゐの大きさの、精巧な彫刻を施した、如何にも落着いた美しい光を放つてゐる、冷たい金貨を、交る/\指端に摘み上げて、熱のある眼瞼にぴたりと宛てがつたならば、どんなに氣持が可いだらうと思つたのだつた。
— 石川啄木 『病室より』 青空文庫
短くて聳えた鼻柱を中心にして削り取ったような両頬、低まった眼窩、その上部の広い額は、昼の光の反映が波の退いた砂浜のように淋しく角度をつけている。
— ――二つの連作―― 『春』 青空文庫
神神の祖先(アイヌ語)老いしアイヌの歌アイヌはよ、老いしアイヌ、神アヱオイナ、アイヌ・ラクグル(アイヌの臭ひある人)の後、神ながらの頭、土の体、柳の脊骨、シネ・シツキ・プイコロクル(眼窩の人)神神の髪の毛の人、彼こそはげに、カムイ・オトプ・ウシユ・グルなれ。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
神アヱオイナ、アイヌ・ラクグル(アイヌの臭ひある人)の後、神ながらの頭、土の体、柳の背骨、シネ・シツキ・プイコロクル(眼窩の人)神々の髪の毛の人。
— 北原白秋 『篁』 青空文庫
作例 · 標準
事故で顔を強打し、片方の眼窩の骨を折ってしまった。
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彼の彫りの深い顔立ちでは、眼窩の影が強調されて精悍に見える。
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手術では、眼窩の奥深くまで丁寧に処置する必要があった。
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