古拙
こせつ
形容動詞名詞
標準
artless but attractive in a quaint sense
文例 · 用例
広義の擬古主義が蒼古的様式の古拙性を尊ぶ理由もそこにある。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
訳文の古拙なせいばかりでも無いと思う。
— 太宰治 『パウロの混乱』 青空文庫
立木觀音で艇を出でゝ、立木をきざんだ本尊の古拙ではあるが面白い像を見、勝道上人の所持であつたといふ傳の刀子だの錫杖だのを見た。
— 幸田露伴 『華嚴瀧』 青空文庫
部厚な扉の両面には、古拙な野生的な構図で、耶蘇が佝僂を癒やしている聖画が浮彫になっていた。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
表面には、西班牙風の美麗な釉薬が施されていて、素人の手作りのせいか、どこか形に古拙なところがあった。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
此意味に於て既に多少平凡化した過去數百年間の哲學が專門家の一粲を博せざるに至ることも一理あることであるが、現代に於ける學風の特色は過去未知の事實が同時に現代思想と結合せられる所にあるので、此點に於ては嘗て埃及藝術が新時代の彫刻となり、古拙の繪畫が純眞を以て目せられたのと同一傾向にあるものといへる。
— 桑木嚴翼 『哲學と哲學史』 青空文庫
然しその演技は豫想した程古拙でもなくまた土の匂ひも淡かつた。
— 竹内勝太郎 『淡路人形座訪問』 青空文庫
その卷頭に「アポロの古拙なるトルソ」なんぞと題せられた詩を載せてゐる此の詩集は、その「大いなる友」オオギュスト・ロダンに捧げられた。
— 堀辰雄 『一插話』 青空文庫
作例 · 標準
その石仏には古拙な美しさがあり、素朴ながらも見る者の心を打つ。
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洗練された現代のアートとは対照的な、古拙な魅力に惹かれる。
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初期の陶磁器に見られる古拙な味わいを、現代の技法で再現しようと試みる。
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