殉国
じゅんこく
名詞
標準
dying for one's country
文例 · 用例
ただ殉国者の意気に燃え、自らかけた号令に服して、ミルキ国最後の二人は鉄扉に向って敢然とぶつかっていった。
— 海野十三 『十八時の音楽浴』 青空文庫
そして彼は知らざる戦争の、否、殉国の愛情の影響によつて、いつかずる/\と日本的諦観の底へ沈みこんで行つたのだ。
— 坂口安吾 『通俗と変貌と』 青空文庫
われわれすべてが、殉国者である。
— 坂口安吾 『二合五勺に関する愛国的考察』 青空文庫
私は今もあいにく生きているゆえに天下に稀れなぐうたらものであるけれども、三四年前戦地にあれば殉国の愛国者でありえたかも知れぬ。
— 坂口安吾 『二合五勺に関する愛国的考察』 青空文庫
もしも殉国の九人の彼女らが今日もなお生きていたなら、今日なにものとなっているか、その想像を怖れる必要はないのだ。
— 坂口安吾 『二合五勺に関する愛国的考察』 青空文庫
されば今日二合一勺のそのまた欠配に暴動を起さなかった諸嬢諸氏すべて偉大なる殉国者であり、その愛国の情熱はカイビャク以来のものであることを確信し、今日諸嬢諸氏の現身がいかほどぐうたらでだらしなくとも、断々乎として、自信、自愛せられんことを。
— 坂口安吾 『二合五勺に関する愛国的考察』 青空文庫
たとえば戦争中は勇躍護国の花と散った特攻隊員が、敗戦後は専ら「死にたくない」特攻隊員で、近頃では殉国の特攻隊員など一向にはやらなくなってしまったが、こう一方的にかたよるのは、いつの世にも排すべきで、自己自らを愚弄することにほかならない。
— 坂口安吾 『特攻隊に捧ぐ』 青空文庫
もとより死にたくないのは人の本能で、自殺ですら多くは生きるためのあがきの変形であり、死にたい兵隊のあろう筈はないけれども、若者の胸に殉国の情熱というものが存在し、死にたくない本能と格闘しつつ、至情に散った尊厳を敬い愛す心を忘れてはならないだろう。
— 坂口安吾 『特攻隊に捧ぐ』 青空文庫
作例 · 標準
戦地で散った若者たちの殉国の精神を称え、村の入り口には立派な忠魂碑が建てられた。
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彼は自らの命を顧みず任務を全うし、殉国の士として歴史にその名を刻んだ。
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平和な時代に生きる私たちには、当時の人々が抱いた殉国の覚悟を理解するのは難しい。
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