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偶然性

ぐうぜんせい
名詞
1
標準
contingency
文例 · 用例
数々の解釈が多少とも夫々の偶然性に支配されるといふだけのことだ。
中原中也 芸術論覚え書 青空文庫
けれどもどこかしんとして春の底の樺の木の気分はあるけれどもそれは偶然性だ。
宮沢賢治 台川 青空文庫
「村上の送った鰈」は松葉がれいで「村上に送られた鰈」は笹がれいなのだが、事態の偶然性が魔法の輪を描いて松葉がれいと笹がれいとを一つにしてしまったのだ。
九鬼周造 かれいの贈物 青空文庫
これらが一通り具備したる暁においても、現象の偶然性を除く程度まで精しくこれを知悉する困難は現象の性質上甚だ大なるべし。
寺田寅彦 自然現象の予報 青空文庫
――国木田独歩は「驚き度い」と言い続けながら、あんなにも運命の偶然性、(前に独歩の小説運命論者を兄は妹に言って聞かせていた)を恐れているのだ。
岡本かの子 兄妹 青空文庫
また軽井沢で、自然の力と境遇の偶然性に駆られて、ちょっと唇を触れただけでも、その怖しい報いが、踵を接してやって来た。
菊池寛 貞操問答 青空文庫
彼の絵が純情であるといふ感じは、仕事のしかたに何等偶然性をねらふことをしない彼の素朴な態度による。
美術論・画論 小熊秀雄全集−19− 青空文庫
たゞ一語言ひたいことは、この絵そのものはいささかも難がないが、この作品がかなり偶然性があるといふことである。
美術論・画論 小熊秀雄全集−19− 青空文庫