特別室
とくべつしつ
名詞
標準
deluxe suite
文例 · 用例
吉良の父親は関係会社の一つに製菓会社があって、そこの包装部の特別室では思い付きのある娘たちに自由な意匠で製品を箱詰めさせ、豪華版の贈答品に売出すのを特色としていました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
わたくしは他の旧友二人の紹介を丁寧に断って、吉良の父親から紹介して貰いこの特別室へ雇入れて貰ったのでした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
『四十二行聖書』の実物は、博物館の二階と三階の中程に設けられた、〈中三階〉の特別室におさめられていました。
— 富田倫生 『本の未来』 青空文庫
いま申し上げたような理由で、他人に顔を合わすのがなんとなく厭であったので、特別室の湯に入るほかは部屋の中へ引っ込み勝ちにしておりましたが、そうすると他人の好奇心を刺戟するとみえて、わたしを見たがる人が滞在客の中にもかなりに沢山ありました。
— 小酒井不木 『メデューサの首』 青空文庫
専務は一同を特別室に集めると、賞金二十円を賭けて輸送係りを募集した。
— 横光利一 『上海』 青空文庫
車中で研究のため展望車の特別室を借用することについて、満鉄嘱託将校に少なからぬ御迷惑をかけたことなど思い出される。
— 石原莞爾 『戦争史大観』 青空文庫
「なんですって、利己主義はお互さまでしょう」その人は、冬、オンドルのある特別室にがんばって動かなかった人である。
— 宮本百合子 『ことの真実』 青空文庫
「あのシンチャンのお仲間、今日もお昼からきて特別室でやってなさるのよ。
— 海野十三 『麻雀殺人事件』 青空文庫