鴨居
かもい
名詞
標準
lintel (esp. one with grooves for sliding doors)
文例 · 用例
眩しくなった眼を室内へ移して鴨居を見ると、ここにも初冬の「森の絵」の額が薄ら寒く懸っている。
— 寺田寅彦 『森の絵』 青空文庫
いちばん目に止るのは足の方の鴨居に笠と簑とを吊して笠には「西方十万億土順礼 西子」と書いてある。
— 寺田寅彦 『根岸庵を訪う記』 青空文庫
室の庭に向いた方の鴨居に水彩画が一葉隣室に油画が一枚掛っている。
— 寺田寅彦 『根岸庵を訪う記』 青空文庫
ここに述べるムーア灯は正にこの注文に応じて出来たもので、室ならばその鴨居の後ろに隠れた長い管が、一面に光を放って天井を照らし、室内は不夜の境となるのである。
— 寺田寅彦 『ムーア灯』 青空文庫
ところがある晩床の中にはいって鴨居にかけた自画像をながめていると、絵の顔が思いがけもなくまたたきをするような気がした。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
まず鴨居からつるした障子や木戸の模型がおもしろかった。
— 寺田寅彦 『生ける人形』 青空文庫
森村は見向きもせずに前どおりな無表情な顔を眼の前の窓の鴨居あたりに向けたままで、「これからまたどこかに行くんか」 とぼんやりいった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
次第に、床の間の柱、天井裏、鴨居、障子の棧、疊のへり。
— 泉鏡太郎 『三人の盲の話』 青空文庫
作例 · 標準
和室の開口部において、上部にある溝付きの横木を鴨居、床面にあるものを敷居と呼ぶ。
古い日本家屋は全体的に作りが低いため、長身の客人はよく鴨居に頭をぶつけてしまう。
住宅の歪みによって鴨居がわずかに下がり、襖の滑りが極端に悪くなってしまった。
雨の日には、鴨居にハンガーを引っ掛けて洗濯物を一時的に室内干しにする家庭も多い。