正否
せいひ
名詞
標準
right and wrong
文例 · 用例
従って、作者の心理過程の描写の正否を判断する標準が判然としていない。
— 寺田寅彦 『文学の中の科学的要素』 青空文庫
その原因を臆測するにもまたその正否を判断するにも結局当の自分の不安の感じに由るほかはないのだとすると、結局それは何をやっているのかわけのわからないことになるのは当然のことなのだったが、しかしそんな状態にいる吉田にはそんな諦めがつくはずはなく、いくらでもそれは苦痛を増していくことになるのだった。
— 梶井基次郎 『のんきな患者』 青空文庫
この作業仮説の正否を吟味しうるためには、われわれは後日を待つほかはない。
— 寺田寅彦 『怪異考』 青空文庫
これ等の説の正否は、かゝつて、その解釈のしかたによる。
— 平林初之輔 『文学の本質について(一)』 青空文庫
科学の論理的通用性に於ける階級性の方は(階級性という限り二つの階級の対立を原型とするのだから)、二つの階級的論理の論理的正否の関係そのものが、論理的に明らかにされているのだ。
— 戸坂潤 『哲学の現代的意義』 青空文庫
政治的に覚醒した民衆の意識的な支持を以て最後の生命としている社大党にとっては、この「ファッショ化」という合言葉(或いは寧ろ出来合いの便宜的用語)によって示される不満は、その言葉の正否に関係なく、重大問題でなくてはならぬ。
— 戸坂潤 『社大党はファッショ化したか?』 青空文庫
『説文』により古碑の文字により比較考証してその正否を研究するは面白き一種の学問ならんもそは専門家の事にして普通の人の能くする所にあらず。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
どちらも論理そのものの正否よりも、ただ負けたくない感情だけが論理を動かしているのだった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
作例 · 標準
その言動が社会的に見て正否のどちらにあるのか、激しい議論が交わされた。
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目先の利益に惑わされず、まずは事の正否を冷静に見極める必要がある。
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裁判官は提出された証拠を一つずつ精査し、被告の主張の正否を判断した。
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