お煎
おせん
名詞
標準
(Japanese) rice cracker
文例 · 用例
八|疊の座敷に六|枚屏風たてゝ、お枕もとには桐胴の火鉢にお煎茶の道具、烟草盆は紫檀にて朱羅宇の烟管そのさま可笑しく、枕ぶとんの派手摸樣より枕の總の紅ひも常の好みの大方に顯はれて、蘭奢にむせぶ部やの内、燈籠臺の光かすかなり。
— 樋口一葉 『われから』 青空文庫
「はい、お煎餅、少しですよ。
— 泉鏡花 『若菜のうち』 青空文庫
……「お煎をめしあがれな。
— 泉鏡花 『売色鴨南蛮』 青空文庫
」「恐かったよ、それでね、私、貰っといたお菓子だの、お煎餅だの、ソッと袂ン中へしまッとくの、そしてね、紙の上へ乗せて枕頭へ置いとくの。
— 泉鏡花 『照葉狂言』 青空文庫
其れでも足らないで、お八ツにお煎を三枚貰ったのを、責って五枚にして貰って、二枚は喫べて、三枚は又ポチに遣る。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
奥の部屋の方からわざわざ茶を入れたりお煎餅なぞを添えたりしてそれを持って来て勧めてくれた。
— 島崎藤村 『桜の実の熟する時』 青空文庫
「お煎餅ですよ」「お煎餅、嫌――アンコが好い」「アンコなんか不可ません。
— 島崎藤村 『芽生』 青空文庫
失望は仕ましたものの、前に幾度もお煎餅を食べたりした所だと云う事は少なからず弟の気を引き立てて却って静かな人の居ないのが嬉しいと云う様な気を起させました。
— 宮本百合子 『小さい子供』 青空文庫
作例 · 標準
例句