幅を利かす
はばをきかす
表現動詞-五段-サ行
標準
to throw one's weight around
文例 · 用例
そうなればもはや人間というものは宇宙の片隅に忘れられてしまって、少数の観念と方則が独り幅を利かすようになって来るのである。
— 寺田寅彦 『物質とエネルギー』 青空文庫
しかしそればかりでは下宿屋で幅を利かすことは出来ない。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
からだを拭くんだから」「あい、あい」「姐さんがいないと思って乙う幅を利かすね」と、お若はお花のうしろ姿を見送って言った。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
渠等が幅を利かすは本屋や遊里や一つ仲間の遊民に対する場合だけであって、社会的には袋物屋さん下駄屋さん差配さんたるより外仕方が無かったのである。
— 内田魯庵 『二十五年間の文人の社会的地位の進歩』 青空文庫
お庄には若い夫婦の傍にいつけて、理窟っぽくなっているこの女の幅を利かすほど、煮物や汁加減が巧いとは思えなかった。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
或日食堂への行きずりに私の袖をつかまへ、今日われ/\皆で西寮では誰と誰とが幅を利かすだらうかを評議したところ、君は温順さうに見えて案外新入生に威張る手合だといふ推定だと言つて、私の耳をグイと引つ張つた。
— 嘉村礒多 『途上』 青空文庫
昼を短かしとする文明の民の夜会には、あらわなる肌に鏤たる宝石が独り幅を利かす。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
つまり、個人的な問題にふれることを許してもらへば、僕のなかにある封建的なものが、僕自身にはいやであり、しかも、うつかりするとそれが幅を利かすやうなことがあり、たまたま、友人と久しぶりで歌舞伎を見物するといふやうな場合に、この西洋劇の信奉者は、正体もなく馬脚を現はしてしまふのである。
— 岸田國士 『芝居と僕』 青空文庫
作例 · 標準
彼は新しい部署で、すぐに幅を利かすようになった。
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この町では、昔から彼の家が幅を利かしている。
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特定の人物だけが幅を利かすような職場は、良い環境とは言えない。
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