一癖
ひとくせ
名詞
標準
trait
文例 · 用例
これは近藤といって岡本がこの部屋に入って来て後も一|言を発しないで、唯だウイスキーと首引をしていた背の高い、一癖あるべき顔構をした男である。
— 国木田独歩 『牛肉と馬鈴薯』 青空文庫
これは近藤といって岡本がこの部屋に入って来て後も一言を発しないで、唯だウイスキーと首引をしていた背の高い、一癖あるべき顔構をした男である。
— 国木田独歩 『牛肉と馬鈴薯』 青空文庫
色の浅黒い、眼に剣のある、一見して一癖あるべき面魂というのが母の人相。
— 国木田独歩 『酒中日記』 青空文庫
年輩四十|幾干、骨格の逞しい、頭髪の長生た、四角な顔、鋭い眼、大なる鼻、一見一癖あるべき人物で、其風俗は官吏に非ず職人にあらず、百姓にあらず、商人にあらず、実に北海道にして始めて見るべき種類の者らしい、則ち何れの未開地にも必ず先づ最も跋扈する山師らしい。
— 國木田独歩 『空知川の岸辺』 青空文庫
夫人のいった、まこと、まごころというものも、安道徳のそれではなくて一癖も二癖もある底の深い流れにあるらしいものを指すのか。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
頭髪あたかも銀のごとく、額|兀げて、髯まだらに、いと厳めしき面構の一癖あるべく見えけるが、のぶとき声にてお通を呵り、「夜|夜中あてこともねえ駄目なこッた、断念さっせい。
— 泉鏡花 『琵琶伝』 青空文庫
平凡無癖を以て愚物なりとし、一癖あるにあらざれば談ずるに足らずとする露伴に道也あるは、無理ならぬ事なり。
— 北村透谷 『「伽羅枕」及び「新葉末集」』 青空文庫
「いくら玄関から声をかけても返事をしないから、庭の方へ廻ってみると、一人の坊主が、壮い女とべちゃべちゃ話しておるから、一泊したいと云うと、困ると云うから、一|嚇し嚇して泊るようにして来ました、彼奴一癖ある奴でございます」 と、部下が云った。
— 田中貢太郎 『怪僧』 青空文庫
作例 · 標準
彼には絵を描くとき、独特の一癖がある。
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この料理には、隠し味として一癖加えると格段に美味しくなる。
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彼の話はいつも、一癖ある言い回しが魅力だ。
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