蓄膿症
ちくのうしょう
名詞
標準
empyema
文例 · 用例
蓄膿症じゃないかな?
— 太宰治 『渡り鳥』 青空文庫
おい、亀公、お前この俺を一ぺんでもびっくりさせることが出来たら、新円で千円くれてやらア」 蓄膿症をわずらっているらしくしきりに鼻をズーズーさせている亀吉の顔を、豹吉はにこりともせず眺めて、「――お前ら掏摸のくせに、千円の金を持ったことないやろ」「持たいでか。
— 織田作之助 『夜光虫』 青空文庫
サクラの花を見に行くのは、蓄膿症をなおしに行くのでは、無いでしょう。
— 太宰治 『正直ノオト』 青空文庫
蓄膿症でもあるのか鼻をくんくん鳴らして居る。
— ――二つの連作―― 『春』 青空文庫
蓄膿症や鼻加答児なぞで鼻の中が始終グズグズして、判断力や決断力の鈍った人なぞにも多く見受けられるようであります。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
或る「外国文学者」が、私の「ヴィヨンの妻」という小説の所謂読後感を某文芸雑誌に発表しているのを読んだことがあるけれども、その頭の悪さに、私はあっけにとられ、これは蓄膿症ではなかろうか、と本気に疑ったほどであった。
— 太宰治 『如是我聞』 青空文庫
彼女が私の病院に来てから間もなく私がある中年紳士の上顎竇蓄膿症の手術をした時に、初めて助手を命ぜられた彼女は、忙しく動いている私の指の間から、麻酔患者の切り開かれた上唇の間に脱脂綿をスイスイと差し込んで、溢れ流れる血液を拭き上げて、切開部をいつも私の眼によく見えるようにして行った。
— 夢野久作 『少女地獄』 青空文庫
蛾眉は田舎の方から時々消息文を送って来たが、蓄膿症はつらいとか、徽宗皇帝の絵がいいとか、美人に愛されたいとか、浮世の愚痴を織り混ぜてゐた。
— 原民喜 『四五ニズム述懐』 青空文庫
作例 · 標準
鼻の奥の痛みが続き、蓄膿症と診断されました。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
ウィキペディア
蓄膿症 は、既存の体腔に膿が貯留している状態。新たに形成された空洞に膿が貯留する膿瘍とは区別しなければならない。慢性副鼻腔炎の俗称として呼ばれることがある。「ちくのう症」とも称す。
出典: 蓄膿症 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0