取っておく
とっておく
表現動詞-五段-カ行動詞-他動詞
標準
to set aside
文例 · 用例
三人は、パン屑のまじった白砂糖を捨てずに皿に取っておくようになった。
— 黒島伝治 『渦巻ける烏の群』 青空文庫
うむ、やっぱり取っておくか。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
『それでは遺言どおりこの百円はお前に渡すから確かに受け取っておくれ』と叔父の出す手をお絹は押しやって『叔父さんわたしは確かに受け取りました吉さんへはわたしからお礼をいいます、どうかそれで吉さんの後を立派に弔うてください、あらためてわたしからお頼みしますから。
— 国木田独歩 『置土産』 青空文庫
(蓑を脱ぐ)取っておくれ。
— 泉鏡花 『天守物語』 青空文庫
「……ものやさかい、美津さんの後の手券に、貴方の心を取っておく。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
弟の方はまた、「お父さん、いちじくを取っておくれ」と言う。
— 岩野泡鳴 『耽溺』 青空文庫
僕の生命からしばらくなりとも妻や子を剥ぎ取っておくならば、僕はもう物の役に立たないものになるに違いないと思われるのだ。
— 伊藤左千夫 『去年』 青空文庫
それに付帯する伝説として、神原家に凶事か吉事のある場合にはどこかで馬のいななく声が三度きこえるというのであるが、当代の神原君が結婚した時にも、神原君のお父さんが死んだ時にも、馬はおろか、犬の吠える声さえも聞えなかったというから、この伝説は単に一種の伝説として受取っておく方が無事らしいようである。
— 岡本綺堂 『馬妖記』 青空文庫