関関
せきぜき
名詞
標準
文例 · 用例
好意的な相関関係は贈物という具体的な形で物を言う場合がある。
— 九鬼周造 『かれいの贈物』 青空文庫
何故ならば、芸術の存在理由は芸術自身の裡にあること、恰も塩ッからいものが塩ッからく、砂糖が、甘いが如きものであり、恍惚は恍惚であれ、恍惚は直接|他に伝達出来るものではなく、恍惚の内部がよく感取され、即ち他の恍惚内部との相関関係に於て僅かに暗示・表現することが出来るに過ぎないから。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
云換れば、それらの西洋文学は、我々自身の現識或ひは我々の従来の文学で云つてゐたことの如何いふことに該当するか、その相関関係が十分に納得出来ないうちに、西洋文学の筆法だけを採用し、ともかく我々は筆を執つたのである。
— 中原中也 『撫でられた象』 青空文庫
その蝉の声と背中の熱い痛さとが何かしら相関関係のある現象であったかのような幻覚が残っている。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
しかしながら、プレハノフがこゝで述べてゐることだけは、複雑な社会に於ける文学と社会との相関関係を説明するには勿論不十分である。
— 平林初之輔 『文学方法論』 青空文庫
ある処にて秋のはじめつかた毎夜村の若衆|抔打ち寄りて辻角力を催すに、力自慢の誰彼自ら集まりてかりそめながら大関関脇を気取りて威張りに威張りつつ面白き夜を篝火の側に更しける。
— 正岡子規 『俳諧大要』 青空文庫
『改造』八月に四十余枚書いたのはこれまでの研究――国際的な範囲で――が特にとりあげてはいない面――ああいう出身の一作家の発展とインテリゲンツィアとの相関関係を見きわめようとしたものであり、十分の自信があります。
— 一九三六年(昭和十一年) 『獄中への手紙』 青空文庫
蔵原惟人、この著の筆者などの諸論中に、方向においては正しく而も哲学と芸術との特殊性における分別においては明徹を欠いて示されていた世界観と創作方法との相関関係に就ての点、政治の優位性と芸術の特殊性との具体的・現実的究明等に関する諸問題の理解は、今日、数歩の前進を示している。
— 宮本百合子 『『文芸評論』出版について』 青空文庫