幻夢
げんむ
名詞
標準
dreams
文例 · 用例
少婦も出で来り、当時の主人なる無口男も席に進みて、或は旧時の田花の今は已に寡婦になりしを語り、或は近家の興廃浮沈に説き及び、或は我が棲むところを問ひなどしつ、この夜の興味は抹すべからざる我生涯の幻夢なるべし。
— 北村透谷 『三日幻境』 青空文庫
ここではヨーロッパの神と形而上学が狂気の精密な描写とかみ合って幻夢の如く表現されています。
— =山本健吉におくる手紙= 『惨めな文学的環境』 青空文庫
花袋氏は人も知る其當時我國文壇の浪漫的幻夢的のものの行き方といさぎよく分れて、あくまで現實的に現實のままを客觀描寫風に太くたくましく押し進むといふ信念をも述べられ其行き方をとつて居られたが、お貞さんは其師風を最もよく呑みこみ同じ信念のもとに師のあとを進まれた。
— 今井邦子 『水野仙子さんの思ひ出』 青空文庫
*読者の眼頭に彷彿として展開するものは、豪壮悲惨なる北欧思想、明暢清朗なる希臘田野の夢、または銀光の朧々たること、その聖十字架を思はしむる基督教法の冥想、特に印度大幻夢|涅槃の妙説なりけり。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
*読者の眼頭に彷彿として展開するものは、豪壮悲惨なる北欧思想、明暢清朗なる希臘田野の夢、または銀光の朧々たること、その聖十字架を思はしむる基督教法の冥想、特に印度大幻夢涅槃の妙説なりけり。
— 上田敏訳詩集 『海潮音』 青空文庫
*讀者の眼頭に彷彿として展開するものは、豪壯悲慘なる北歐思想、明暢清朗なる希臘田野の夢、または銀光の朧々たること、其聖十字架を思はしむる基督教法の冥想、特に印度大幻夢涅槃の妙説なりけり。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
して見ると、小にして我々の一生の経験、大にしては今日に至るまでの宇宙の発展、これらの事実は畢竟虚幻夢の如く、支離滅裂なるものであって、その間に何らの統一的基礎がないのであろうか。
— 西田幾多郎 『善の研究』 青空文庫
かがり火が水に映り、衣裳の金絲銀絲が火に照らされて―それを見てゐると子供の私には、これはまるで幻夢の世界だった。
— 原民喜 『広島の牧歌』 青空文庫
作例 · 標準
彼の人生は、まるで幻夢のように儚く消えていった。
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若かりし頃に見た幻夢が、今でも彼の創作意欲の源だ。
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現実と幻夢の区別がつかなくなり、彼は混乱した。
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