吹き返す
ふきかえす
動詞-五段-サ行動詞-他動詞
標準
to blow in the opposite direction
文例 · 用例
それでも息を吹き返すこともやと思いながら、浮いておったということは、落ちてから時間のあることを意味するから、妻はしばしばそれを気にする。
— 伊藤左千夫 『奈々子』 青空文庫
が、半分化石し掛った思想は耆婆扁鵲が如何に蘇生らせようと骨を折っても再び息を吹き返すはずがない。
— ――新文学の曙光―― 『四十年前』 青空文庫
――私は、やがて息を吹き返すであらう音無が、更に捲土重来の勢ひで、この宝物に飛びかゝるであらうことを深く心配しはじめたのである。
— 牧野信一 『鬼の門』 青空文庫
そのうちにはかんじんな作者たる己れの魂までが、滑稽な幽霊のやうにふわ/\としてしまひさうな不安に駆られて私は岡の制作台に出来かゝつてゆく壜型の私に、溺るゝ者がつかまうとする藁のやうな思ひで、とり縋つて、辛うじて息を吹き返すかの如きでもあつた。
— 牧野信一 『心象風景(続篇)』 青空文庫
と思ふやうな時に、鳥の羽根で触つたゞけでも擽つたくて、息を吹き返すほどの始末だから、按摩なんてに掛つたらそれこそ擽り殺されるだらう。
— 牧野信一 『剥製』 青空文庫
息を吹き返すと、その男は直ぐ刀の柄に手をかけて、先刻悪戯をした男に詰め寄つた。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
部屋を出る時、振り返つたら、紺青の波が摧けて、白く吹き返す所|丈が、暗い中に判然見えた。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
やがて女が息を吹き返すと、自分の部落に連れて行つて、皆んなの面前で侵して見せる。
— 伊藤野枝 『嫁泥棒譚』 青空文庫
作例 · 標準
風向きが急に変わり、さっきまで追い風だったのが向かい風に吹き返してきた。
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火事の煙が、風に吹き返されて消防士たちの視界を遮った。
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扇風機の風が壁に当たって、自分のところに吹き返してくる。
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