山住み
やまずみ
名詞
標準
living in the mountains
文例 · 用例
雪や霰の多いころはどこでもはげしくなる風の音も、今はじめて寂しい恐ろしい山住みをする身になったかのごとく思って宇治の姫君たちは聞いていた。
— 椎が本 『源氏物語』 青空文庫
しかし、この山住みの丸三年は、あたしに真の青春を教えてくれた。
— 長谷川時雨 『渡りきらぬ橋』 青空文庫
あたしはこの山住みで、小さな作を投書して特賞を得たりしたが、これは実力がどの位な辺かという試しにしたことで、これならなぞというたかぶった気持ちではすこしもなかった。
— 長谷川時雨 『渡りきらぬ橋』 青空文庫
僕は無關心を裝つて、あかあかと燃やしたファイア・プレェスの前で、ほんの仕事の眞似、女房もかういふ山住みには大ぶ馴れて來たと見え、僕の傍で落着いた顏をして手紙を書いてゐる。
— 堀辰雄 『山日記 その二』 青空文庫
昔の友といふばかり、わが山住みの年も経にけり――本居宣長歌としての練れは、此側には十分見える。
— 折口信夫 『橘曙覧評伝』 青空文庫
山住みの娘などとは思われない。
— 国枝史郎 『神秘昆虫館』 青空文庫
此場合も、尠くとも、山住みの気安さに、髪をふり乱してゐたのを斥したものであらう。
— 折口信夫 『方言』 青空文庫
凡兆の「古寺の簀の子も青し冬がまへ」という句があるが、何となくこの句の趣のような山住み山家の気持を表わすもので、春おそい日の永いころに筧の滴る音を書屋で聴くのはこころ憎いものである。
— 室生犀星 『庭をつくる人』 青空文庫
標準
person living in the mountains