生まれ付き
うまれつき
名詞
標準
文例 · 用例
少し我が儘なところのある彼の姉と触れ合っている態度に、少しも無理がなく、――それを器用にやっているのではなく、生地からの平和な生まれ付きでやっている。
— 梶井基次郎 『城のある町にて』 青空文庫
あなたの身体組織の中にロマンティストとしての生まれ付きが含まれていると思いますか?
— ―― Ibi omnis effusus labor ! ―― 『浪漫趣味者として』 青空文庫
又その女が気の強い乱暴な生まれ付きで、わたくしのような者にはしょせん同棲はできません。
— 宣室志(唐) 『中国怪奇小説集』 青空文庫
(同上) 張鬼子 洪州の州学正を勤めている張という男は、元来|刻薄の生まれ付きである上に、年を取るに連れてそれがいよいよ激しくなって、生徒が休暇をくれろと願っても容易に許さない。
— 異聞総録・其他 『中国怪奇小説集』 青空文庫
彼女はおとなしい素直な生まれ付きであるので、姑のお秀にも可愛がられた。
— 松茸 『半七捕物帳』 青空文庫
自然の生まれ付きか、あるいは多年もてあそんでいる蛇の感化か、いずれにしてもお絹が蛇のような悽愴い眼をもっていることは争われなかった。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
里ちゃんも船か高台か、いずれお約束があるだろうね」「いいえ、家がやかましゅうござんすから」 家がやかましいのか、本人の生まれ付きか、とにかくにお里が物堅い初心な娘であることは林之助も認めていた。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
若い時からただ足軽としてその組下に付いたのであるが、生まれ付き小才覚のあるのが主人の眼にとまって、乱れたる世の仕合わせには忽ちめきめきと抜擢されて、今ではともかくも足軽大将をうけたまわるほどの身分になった。
— 岡本綺堂 『小坂部姫』 青空文庫