沃野
よくや
名詞
標準
fertile fields or plain
文例 · 用例
丙は時として荊棘の小道のかなたに広大な沃野を発見する見込みがあるが、そのかわり不幸にして底なしの泥沼に足を踏み込んだり、思わぬ陥穽にはまって憂き目を見ることもある。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
けれども、この蟹田地方だけは、決して西部に劣らぬ見事な沃野を持つてゐるのだ。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
これを化して良田沃野となして、外に失いしところのものを内にありて償わんとするのがそれがダルガスの夢であったのであります。
— 信仰と樹木とをもって国を救いし話 『デンマルク国の話』 青空文庫
沃野にもあります、沙漠にもあります。
— 信仰と樹木とをもって国を救いし話 『デンマルク国の話』 青空文庫
その国のドルイド教の僧輩反抗もっとも烈しかったので尊者やむをえずその沃野を詛うてたちまち荒れた沼となし川を詛うて魚を生ぜざらしめ缶子を詛うていくら火を多く焼いても沸かざらしめ、ついにかの僧輩を詛うて地中に陥り没せしめた。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
阿蘇山の太古の噴火口の跡だつたといふ平原は今は一郡か二郡かに亙つた一大沃野となつてゐる。
— 自然の息自然の聲 『樹木とその葉』 青空文庫
福地桜痴、末松謙澄などという人も創業時代の開拓者であるが、これらは鍬を入れてホジクリ返しただけで、真に力作して人跡未踏の処女地を立派な沃野長田たらしめたのは坪内君である。
— ――坪内逍遥―― 『明治の文学の開拓者』 青空文庫
そうすると、曲馬団の天幕のような思い思いの建築に沃野の風が渡って、遠く聞える夏の進軍|喇叭に子供みたいに勇み立っているモスコウが意識される。
— 踊る地平線 『踊る地平線』 青空文庫
作例 · 標準
雨上がりの空の下、広がる沃野は緑一色に輝いていた。
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この辺りは肥沃な沃野が広がり、農業には最適だ。
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遥か彼方まで続く沃野は、生命の息吹に満ちていた。
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