掛け花
かけばな
名詞
標準
文例 · 用例
それがちょうどたとえば仕掛け花火か広告塔のイルミネーションでも見るような気がしてならないのである。
— 寺田寅彦 『神田を散歩して』 青空文庫
それはたしかに、日本でやる下り竜の仕掛け花火です。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫
こののろしは陳氏があげているのだ、陳氏が支那式黄竜の仕掛け花火をやったのだと気がつきましたので、大悦びでみんなにも説明しました。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫
しかし、仕掛け花火というものは、なんというつまらないものであろう。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
十七日は最終の晩だというので、宵のうちは宿の池のほとりで仕掛け花火があったりした。
— 寺田寅彦 『沓掛より』 青空文庫
何時でも座敷を奇麗に片附け、床の間には幅を掛け花を活け、庭には植木棚を作って盆栽の二、三十鉢も列べて置くという風で、儀式張った席へ臨む時は、質屋で着更えて行くと本人はいっていたが、左に右く黒紋付の対に仙台平という拵えだったから、岡目には借金に苦められてるとは少しも見えなかった。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
近ごろでは仕掛け花火を主にするやうだが、河畔に集る人にはそれでよいが、全市を飾る、兩國の川開きなら、何處のビルヂングの窓からでも眺められる、遠景をおもんばかつた、とても雄大な火傘が、つるべ打ちにうちあげられて、空を飾るのが近代都市美の上からいつても本當だと思ふ。
— 長谷川時雨 『花火と大川端』 青空文庫
仕掛け花火を見たことのある者は、花束と言わるる一束の交差した火花を記憶しているだろう。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫