焦熱
しょうねつ
名詞
標準
scorching heat
文例 · 用例
(二〇)とんだ宿屋 雲巌寺から黒羽町までは炎天干しで、その暑い事は焦熱地獄よろしくだ。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
「阿鼻焦熱の苦悩から、手足がはり、肉を切こまざいた血の池の中で、悶え苦んで、半ば活き、半ば死んで、生きもやらねば死にも遣らず、死にも遣らねば生きも遣らず、呻き悩んでいた所じゃ。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
青年時代の僕は、それの焦熱地獄のベットの上で、終日反転悶々して苦しんだが、今ではもうそんな恐ろしい地獄もない。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
而してまつくらな焦熱地獄のどん底に絶望的の悶絶をつづけながら、しかも尚、新らしい救ひをもとめようとしてもがきあがいてゐる。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
高煦生きながらに焦熱地獄に堕し、高煦の諸子皆死を賜う。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
燕王範を垂れて反を敢てし、身|幸にして志を得たりと雖も、終に域外の楡木川に死し、愛子高煦は焦熱地獄に堕つ。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
彼は天災地變に苛まれる人生の焦熱地獄に堪へられなくなつて、この假現の濁世穢土から遁れようとしたのです。
— 南部修太郎 『猫又先生』 青空文庫
博士 (朗読す)――紅蓮の井戸堀、焦熱の、地獄のかま塗よしなやと、急がぬ道をいつのまに、越ゆる我身の死出の山、死出の田長の田がりよし、野辺より先を見渡せば、過ぎし冬至の冬枯の、木の間木の間にちらちらと、ぬき身の槍の恐しや、――公子 (姿見を覗きつつ、且つ聴きつつ)ああ、いくらか似ている。
— 泉鏡花 『海神別荘』 青空文庫
作例 · 標準
焦熱の太陽が照りつける砂漠を、一行は黙々と歩き続けた。
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工場の溶鉱炉からは、肌を焼くような焦熱の風が吹き出している。
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焦熱の地獄から這い上がってきたかのような、壮絶な形相で彼は立っていた。
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