芦
あし
名詞
標準
文例 · 用例
われら此の森の伏屋、小川の芦、海は申すまでも候はず、岩端、松蔭、朝顔、夕顔、蛍、六代御前の塚は凄く涼しく、玄武寺の竜胆は幽に涼しく、南瓜の露はをかしげに涼しく、魚屋の盤台の鱸は……実は余りお安値からず涼しく、ものにつけ涼しからぬはこれなく候。
— 泉鏡花 『逗子より』 青空文庫
山の井に棹さす百合の雫かな やがて下山いたし候へば、麓の流に棲むものの、露も水も珍しからぬを、花の雫をなつかしむや、沢蟹さら/\と芦を分けて、三つ四つならず道ばたに出迎へ候。
— 泉鏡花 『逗子より』 青空文庫
金木町長は、こんどまた上野駅で、もつと大声で、芦野公園と叫んでもいいと思つた。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
芦の湖といふ名前である。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
折助は先廻りをして、芦の間か柳の蔭にでも隠れていて、不意に亭主を突き落とす……。
— 大森の鶏 『半七捕物帳』 青空文庫
フランス・ギャル、芦川いづみ、シェリー・フェブレー(ワラの発音だとシェリー・ファーベアズだけど、そんな名前で〈ジョニー・エンジェル〉を歌っているすがたなんて、どう考えても想像できない)、パティ・デューク、浅丘ルリ子、シルヴィー・ヴァルタン、マリー・ラフォレ……。
— 第1章 ローラーコースター、1966年 『45回転の夏』 青空文庫
『あじさいの歌』って映画をテレビで見て、おまえも芦川いづみみたいに撮ってやるって」 令子が笑いながら、どこに坐ろうか思案しているように、周囲をゆっくりと見わたした。
— 第2章 メリーゴーラウンド、1967年 『45回転の夏』 青空文庫
ものすごくむかしで、よく憶えてないけど」 映画のなかで、大坂志郎が芦川いづみの写真をほしがったように、慶一も、紫陽花に囲まれた令子の写真をほしいと思った。
— 第2章 メリーゴーラウンド、1967年 『45回転の夏』 青空文庫