面輪
おもわ
名詞頻度ランク #23104 · 青空 21 例
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文例 · 用例
はじめは当り前のファンで、週末の休み日毎に、たとい二度三度見直す同じ狂言であろうとも、きまって彼女の出る映画ばかりを漁っている中に、だんだん彼女の何時も深い愁しみに隈どられた面輪が、頭の中のスクリインに大写しのようにいっぱいに映ったまま消えなくなったのである。
— 渡辺温 『アンドロギュノスの裔』 青空文庫
暫く静かに休養したかったし、また一つには幸子が最後の日迄起き伏しをしていた部屋で、遺品の品々の間に、愛しい妻の面輪をいつくしみ度い心からでもあったろう。
— 渡辺温 『勝敗』 青空文庫
女の人がちょっと出て行って、今度帰って坐った時には、向き合いになってももう面輪が定かに見えない。
— 鈴木三重吉 『千鳥』 青空文庫
彼女の眼は、たいていは軽く細目になっているのだったが、それが時たまいっぱいに見開かれると――顔つきがすっかり変ってしまって、まるでその面輪に光がみなぎりあふれるように見えた。
— ツルゲーネフ 『はつ恋』 青空文庫
」かくて十五夜に至ると、天は全く晴れて、些の翳の月の面輪を掠むるものだに無かつたので、茶山は夜もすがら池を繞つて月を翫んだ。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
或は我々の到達せんとする超人の面輪を感ずるのである。
— 芥川龍之介 『僻見』 青空文庫
炉の前かたへの壁の炉の火ゆゑ友の面輪も、肩先も、後ろの椅子も、手の書も、濃き桃色にほほゑみぬ。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集拾遺』 青空文庫
今は焼けただれた面輪にも、自らなやさしさは、隠れようすべもあるまじい。
— 芥川龍之介 『奉教人の死』 青空文庫
作例 · 標準
例句