貰い乳
もらいちち
名詞
標準
文例 · 用例
そうすると、火のつくように泣く赤児を抱いて、羅宇屋が長屋中を貰い乳してまわる……このあたりは絶えて輝しい太陽の照ったこともなく、しじゅうジメジメと臭い瓦町の露地奥だ。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
」 そう話しているうちにも、朝と昼と、そして晩には、女中の夏と、世話をしてやっている平林とが交る交る貰い乳をしに、動坂まで行かなければならなかった。
— 室生犀星 『童子』 青空文庫
」 すぐ貰い乳をさせて呉れる人だと思った。
— 室生犀星 『童子』 青空文庫
貰い乳ばかりしていた赤児は、ゴムの吸管とは、全然かんじの違った柔らかい、いくらか手頼りのない乳母のちち首を口にふくんだ。
— 室生犀星 『童子』 青空文庫
「やはり当分は貰い乳をするんだな。
— 室生犀星 『童子』 青空文庫
為方なく毎日貰い乳をしたが、産婆からの紹介ですぐ下田端に乳があるということで、人手はなし動坂は遠いから、ひと先ず下田端の方へ貰いにゆくことにした。
— 室生犀星 『童子』 青空文庫