茹で卵
ゆでたまご
名詞
標準
文例 · 用例
私はどこまで旧時代の底に沈ませられて行くか多少の不安と同時に、これより落着きようもない静な気分に魅せられて、傍で茹で卵など剥いていた。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
眺めていると雨竜が頭を出しそうでもあるし、この空に鶉の茹で卵を一つぽんと落したら支那料理の燕巣湯にも思い取られそうです。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
球江は茹で卵をむいて食べた。
— 林芙美子 『ボルネオ ダイヤ』 青空文庫
茹で卵などもできてゐて、なかなかの機敏さである。
— 岸田國士 『従軍五十日』 青空文庫
例えば雨の日に蝙蝠傘の代りにステッキを差して歩いたり茹で卵をつくるつもりで懐中時計を湯の中に投りこみ卵を手にして見つめている類である。
— 森於菟 『放心教授』 青空文庫
一回了り、弁当に出た、のり巻とおいなりさんと、茹で卵一。
— 昭和三十三年 『古川ロッパ昭和日記』 青空文庫
」「成程、舞台|傍の常茶店では、昼間はたしか、うで玉子なぞも売るようです。
— 泉鏡花 『白花の朝顔』 青空文庫
――おやこれは駄目だ……」「うで玉子か」と圭さんは首を延して相手の膳の上を見る。
— 夏目漱石 『二百十日』 青空文庫