川砂
せんさ
名詞
標準
文例 · 用例
章魚の足のような根を、川砂の上に露していながらも、倒れずにいる。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
「今日は」 と答へがあつて、誰かが、暗い中から動いた気配がして、私の立つてゐる川砂の土間の方へ立つて来た。
— 葉山嘉樹 『万福追想』 青空文庫
が……」 と、私と向き合つて立つた太田は、地下足袋の先きで、川砂から砂利を掘り起こしたり、ひつくりかへしたりして、それを瞠めながら何か考へてゐた。
— 葉山嘉樹 『万福追想』 青空文庫
昭青年は急いで川砂利の上へ飛び下り、娘の傍へ駈け寄って、抱き起しながら「どうしたのですか」 と訊くと、娘は力無い声で、昨日から食事をしないので饑えに疲れ、水でも一口飲もうと、やっと渚まで来たが、いつの間にか気が遠くなってしまったというのでした。
— 岡本かの子 『鯉魚』 青空文庫
桃林の在るところは、大体川砂の両岸に溢れた軽い地層である。
— 岡本かの子 『桃のある風景』 青空文庫
病院の門内に敷き詰めた多摩川砂利が、不揃いな粒と粒との間に、桜の花片をいっぱい噛んでいる。
— ――二つの連作―― 『春』 青空文庫
石はみな玉川砂利のような小石であった。
— 岡本綺堂 『父の怪談』 青空文庫
」「へえ、玉川砂利。
— 三つの足跡 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫