目もくれず
めもくれず
表現副詞
標準
indifferently
文例 · 用例
」とお爺さんは不機嫌さうに呟き、そのたくさんの葛籠には目もくれず、「おれの履物はどこにあります。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
しかし世界の広い学界の中にはまれに変わり種の人間もいて、流行の問題などには目もくれず、自分の思うままに裸の自然に対面して真なるものの探究に没頭する人もあるから、いつの日にかこれらの物理学圏外の物理現象が一躍して中央壇上に幅をきかすことがないとも限らないであろう。
— 寺田寅彦 『物理学圏外の物理的現象』 青空文庫
青年は絶えずポケットの内なる物を握りしめて、四辺の光景には目もくれず、野を横ぎり家路へと急ぎぬ。
— 国木田独歩 『わかれ』 青空文庫
こちらの二階で話し声がしていても少しも目もくれず、根気よく同じような声を出して子供をゆすぶっている。
— 寺田寅彦 『イタリア人』 青空文庫
背を抱くように背後に立った按摩にも、床几に近く裾を投げて、向うに腰を掛けた女房にも、目もくれず、凝と天井を仰ぎながら、胸前にかかる湯気を忘れたように手で捌いて、「按摩だ、がその按摩が、旧はさる大名に仕えた士族の果で、聞きねえ。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
(節子)(角封筒のほうには目もくれず、黙ってうなだれている。
— ―――一幕三場 『春の枯葉』 青空文庫
それらには目もくれず、「ほほほ、日本式ではないんだわねえ、貴下、お気には入りますまい。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
夕焼け赤き雁の腹雲、二階の廊下で、ひとり煙草を吸ひながら、わざと富士には目もくれず、それこそ血の滴るやうな真赤な山の紅葉を、凝視してゐた。
— 太宰治 『富嶽百景』 青空文庫
作例 · 標準
彼は目標達成のため、周囲の意見には目もくれず突き進んだ。
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子供はゲームに夢中で、親が呼んでも目もくれず遊び続けた。
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彼女は自分の信念を貫き、他人の評価には目もくれず研究に没頭した。
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