金衣
きんい
名詞
標準
文例 · 用例
――何処か邸の垣根|越に、それも偶に見るばかりで、我ら東京に住むものは、通りがかりにこの金衣の娘々を見る事は珍しいと言っても可い。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
「百姓も人なり、禁裏さまも人なり、遠慮はなし」と御免を蒙り、百姓の心をもって禁裏さまの身を勝手次第に取り扱い、行幸あらんとすれば「止まれ」と言い、行在に止まらんとすれば「還御」と言い、起居眠食、みな百姓の思いのままにて、金衣玉食を廃して麦飯を進むるなどのことに至らば如何。
— 福沢諭吉 『学問のすすめ』 青空文庫
彼は黄金仮面、黄金衣裳のまま、身につけていた革帯を頂上の棒にかけて、魔界の勇士にふさわしく、はれがましき縊死をとげた。
— 江戸川乱歩 『黄金仮面』 青空文庫
この黄金仮面、黄金衣裳には中身がないのだ。
— 江戸川乱歩 『黄金仮面』 青空文庫
で、君は木のお面とマントを手に入れ、それに金箔を押してひそかに黄金衣裳を作り上げた。
— 江戸川乱歩 『黄金仮面』 青空文庫
ピストルは敵の手にあったけれど、一人と一人なら武器はなくとも、腕に覚えの柔術で、相手を叩き伏せ、黄金衣裳をはぎ取って、自分の運転手服と着換えさせ、猿轡をはめて、賊を明智小五郎に仕立て上げる位のことは、何の造作もなかった。
— 江戸川乱歩 『黄金仮面』 青空文庫