敷居をまたぐ
しきいをまたぐ
表現動詞-五段-ガ行
標準
to cross the threshold
文例 · 用例
もしも、これがなかったら、われわれは食膳に向かって箸を取り上げることもできないであろうし、門の敷居をまたぐこともできないであろう。
— 寺田寅彦 『映画の世界像』 青空文庫
それでも敷居をまたぐと土間のすみの竈には火が暖かい光を放って水飴のようにやわらかく撓いながら燃えている。
— 有島武郎 『生まれいずる悩み』 青空文庫
わたしは嫉妬したり、自分の小っぽけさ加減に愛想をつかしたり、馬鹿みたいにすねてみたり、馬鹿みたいに平つくばったり、――そのくせ、どうにもならない引力で彼女の方へ引きつけられて、彼女の居間の敷居をまたぐ都度、わたしは思わず知らず、幸福のおののきに総身が震えるのだった。
— ツルゲーネフ 『はつ恋』 青空文庫
義雄はそれを知つてゐるのみではなく、自分がまた氷峰には、有馬の家と同樣に、もしくはそれ以上に、厄介をかけたので、この下宿屋の敷居をまたぐことが何となく氣の引ける樣になつてゐる。
— 斷橋 『泡鳴五部作』 青空文庫
敷居をまたぐと、そこの土間で飯ごとしていた六つの妙子がポツンと、「お兄ちゃんが来たヨ」と云った。
— 宮本百合子 『三月の第四日曜』 青空文庫
」と、弟はいって、敷居をまたぐと、なにかしていた兄は、びっくりして振り向いて、「おまえは、まだ死ななかったのか。
— 小川未明 『白すみれとしいの木』 青空文庫
私が友人を介して質屋の世話になり始めてから、友人なしに私一人でそこの敷居をまたぐやうになつた迄には、少なくとも二年の月日がかかつた。
— 宇野浩二 『質屋の小僧』 青空文庫
座敷の敷居をまたぐか、またがないかに、彼は襟首をお民につかまれていたのである。
— 第一部 『次郎物語』 青空文庫
作例 · 標準
新しい生活への期待を胸に、彼女は新居の敷居をまたいだ。
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故郷を離れる日、彼は何度も家の敷居を振り返った。
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さあ、勇気を出して新しい世界への敷居をまたごう。
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