懶け者
なまけもの
名詞
標準
文例 · 用例
普魯西のフレデリツク大王は忍び歩きの時でも、いつも握り太の杖を揮り廻して途々懶け者を見ると、「こら働きをらんか。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
煙草盆4・25東京日日(夕) ものぐさな懶け者を主人公に取扱つたものに、ガンチヤロフの『オブロオモフ』がある。
— 大正十四(一九二五)年 『茶話』 青空文庫
明日の事なんか考えなくともチャンと生きて行けるじゃないか」といったアンバイ式に宣伝して世界中をみんな懶け者にしちまおうと思って発明したのがこの基督教なんだ。
— 夢野久作 『悪魔祈祷書』 青空文庫
油を売る懶け者の奉公人を、その怖ろしい手で打擲もするが、よく働らく者には、やはり同じいかつい手でウォツカを一杯もつて来てやる。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 後篇』 青空文庫
一体私は、平素はのらくらしていて随分|懶け者だが、一朝事があると――と云えば大袈裟だけれど、例えば子供が病気で入院したりなんかしてる場合には、人手の少い家の中でいろんな用をしながらも、平素の幾倍となく自分の仕事を捗らすのである。
— 豊島与志雄 『或る男の手記』 青空文庫
その上自分の職務には決して興味を持ったことがなく、会社員としてもまたは学校教師としても、一番の不忠実な懶け者であったし、それかって、何か他にまとまった勉強をするのでもなかったし、云わば、精神的にも物質的にも真面目な生活から離れた、第二義的な娯楽にばかり耽って、時間を空費してるに過ぎなかった。
— 豊島与志雄 『或る素描』 青空文庫
子鮒とか泥鰌とか、ろくなものはいないだろうが、大食いの懶け者には、手頃な時間つぶしだ。
— 豊島与志雄 『ものの影』 青空文庫
――この人は恐ろしく懶け者だ。
— ――寓話―― 『囚われ人』 青空文庫