爛れ目
ただれめ
名詞
標準
文例 · 用例
その眼にも様々あったが、爛れ目が殊に多かった。
— 江見水蔭 『壁の眼の怪』 青空文庫
ほかの者は格別意趣があるではなし、それに到底私の敵ではないのでただまはりからわいわいいふばかりだつたが、なかにひとり寺の息子の爛れ目の奴がどういふ忠義だてかいきなり後ろから頸つたまへ噛りついた。
— 中勘助 『銀の匙』 青空文庫
ただ自分の隣りに腫物だらけの、腐爛目の、痘痕のある男が乗ったので、急に心持が悪くなって向う側へ席を移した。
— 夏目漱石 『坑夫』 青空文庫
あの按排では自殺の一日前でも、腐爛目の隣を逃げ出したに違ない。
— 夏目漱石 『坑夫』 青空文庫
自分が腐爛目の難を避けて、向う側に席を移すと、長蔵さんは一目ちょっと自分と腐爛目を見たなりで、やはり元の所へ腰を掛けたまま動かなかった。
— 夏目漱石 『坑夫』 青空文庫
のみならず、平気な顔で腐爛目と話し出したに至って、少しく愛想が尽きた。
— 夏目漱石 『坑夫』 青空文庫
「また山行きかね」「ああまた一人連れて行くんだ」「あれかい」と腐爛目は自分の方を見た。
— 夏目漱石 『坑夫』 青空文庫
その顔について廻って、腐爛目は、「まただいぶん儲かるね」と云った。
— 夏目漱石 『坑夫』 青空文庫