散り落ちる
ちりおちる
動詞
標準
文例 · 用例
そして花片の散り落ちるように、また漏刻の時を刻むように羯鼓の音が点々を打って行くのである。
— 寺田寅彦 『雑記(1)』 青空文庫
庭へ散り落ちる木の葉の生命を、傷むかのように聞こえて来るのは、秋深い虫の声々であった。
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
桃の花が散り落ちる頃から、お千代の出産日が迫ってきた。
— 豊島与志雄 『人間繁栄』 青空文庫
庭に散り落ちる桐の一葉から、林の中に舞い落ちる無数の木の葉、または半ば霜枯れた野の草葉に至るまで、悉く秋の気分に濃く塗られている。
— 豊島与志雄 『秋の気魄』 青空文庫
その体をめぐってヒラヒラと散り落ちる蓮の花びらは、音なく動揺なく、静かに大気のうちに掛かっている。
— 和辻哲郎 『古寺巡礼』 青空文庫
長刀の刀がきらめくとみるや二つになった矢が散り落ちるさまに敵も味方も感嘆した。
— 第四巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫