綽約
しゃくやく
名詞
標準
文例 · 用例
此に至りて、自ら我手中の詩篇を顧みれば、復た前の綽約たる姿なくして、彼三王日の前夜フイレンチエ市を擔ひ行くなる「ベフアアナ」といふ偶人の、面色極めて奇醜にして、目には硝子球を嵌めたるにも譬へつべきものとなりぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
几帳の紐を取って欄間にかけ、妻の遺物を懐にしたまま首を引っかけようとしたが、その時遅く彼の時早く、思いもかけぬ次の室から、真赤な服を着けた綽約たる別嬪さんが馳け出して来て……マア……アナタッと叫ぶなり抱き付いた」「ヘエ――。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫