匹儔
ひっちゅう
名詞動詞-サ変
標準
equal
文例 · 用例
ジエンナロ進み近づきて、さては此|家あるじこそは、土地に匹儔なき美人なりしなれ、疲れたる旅人二人に、一杯の飮を惠み給はんやと云へば、いと易き程の御事なり、戸外に持ち出でてまゐらせん、されど酒は只だ一種ならでは貯へ侍らずと笑ひつゝ答ふ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
また紅葉の人生観照や性格描写を凡近浅薄と貶しながらもその文章を古今に匹儔なき名文であると激賞して常に反覆細読していた。
— 内田魯庵 『二葉亭余談』 青空文庫
眉山の美貌は硯友社に限らず、文壇に限らず、美男の畑なる役者の中を尋ねても決して数多くの匹儔を見出しがたいだろう。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
小酒井不木氏の探偵小説は、専門の智識を根底とし、そこへ鋭い観察眼を加え、凄惨酷烈の味を出した点で、他に殆ど匹儔を見ない。
— 国枝史郎 『大衆物寸観』 青空文庫
五人ながら江戸の一流、わけても丸橋柴田ときては、匹儔のない名人だ。
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
もとより晩年には二人とも、外国にも匹儔を見ないほどのユニックな学者となって居て、毛利先生は、先生の所謂「脳質学派」を代表し、狩尾博士は博士の所謂「体液学派」を代表して居た。
— 小酒井不木 『闘争』 青空文庫
今川をお頼みなさいまし」 当時今川義元と云えば駿遠参の大管領で匹儔のない武将であったが、信虎の一女を貰っていたので晴信にとっては姉婿に当たり日頃から二人は仲がよかった。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
(暫く十九世紀中葉の作家たちはバルザツクでもスタンダアルでもサンドでも名文家ではなかつたと云ふアナトオル・フランスの言葉を信ずるとすれば)殊に絵画的効果を与へることはその点では無力に近かつたスタンダアルなどの匹儔ではない。
— 芥川龍之介 『文芸的な、余りに文芸的な』 青空文庫
作例 · 標準
彼の才能に匹儔する者は、このチームにはいない。
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その美しさは、世界中のどんな景色にも匹儔しない。
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彼女の努力は、誰にも匹儔しないほどのものだ。
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