一つ話
ひとつばなし
名詞
標準
anecdote
文例 · 用例
こんなに暑いのに、わざわざこんな田舎にまでおいで下さって、本当に恐縮に思うのですが、さて、私には何一つ話題が無い。
— 太宰治 『炎天汗談』 青空文庫
ある時ある高い階級の婦人が衆人環視の中で人力車を降りる一瞬時の観察から、その人の皮膚のある特徴を発見してそれを人に話したので、実に恐ろしい女だと言ってそれが一つ話になった。
— 寺田寅彦 『備忘録』 青空文庫
しかしこんな高山絶頂の野営中に地震に出逢うとは、一生に再び有る事やら無い事やら、これも後日一つ話の記念となるであろう。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
青い、ふくれあがる波をこえて、ひとりさびしく飛んで行きました」――第二十九夜「きみにスウェーデンの光景をもう一つ話してあげましょう」と、月が言いました。
— BILLEDBOG UDEN BILLEDER 『絵のない絵本』 青空文庫
「この話は、まあ、この程度にして……こちらさまも一つ話ではお飽きでしょうから」「そうでございましたわね」と芸妓たちも気がついて云った。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
「実はもうちっと間があると、お前さんが望みとあれば、今夜にもまた昨夜の家へ出向いて行って、陽気に一つ話をするんだがね、もう東京へ発程んだからそうしてはいられない。
— 泉鏡花 『縁結び』 青空文庫
私は丁度其時、何か一つ話を書いて貰ひたいと頼まれてゐたので、子供にした話を、殆其儘書いた。
— 森鴎外 『寒山拾得縁起』 青空文庫
私はちょうどそのとき、何か一つ話を書いてもらいたいと頼まれていたので、子供にした話を、ほとんどそのまま書いた。
— 森鴎外 『寒山拾得縁起』 青空文庫
作例 · 標準
祖父はいつも面白い一つ話を語って聞かせてくれた。
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彼の講演は、時折挟まれる一つ話が好評だった。
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今夜は、皆で一つ話を披露し合おう。
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