空目
そらめ
名詞
標準
thinking one saw something that wasn't actually there
文例 · 用例
もしや自分の空目かと思ったのですが、どうもそうばかりではないらしく、一人の婆が真っ白な姿で路ばたに坐っていたのは本当のように思われてならないのです。
— 岡本綺堂 『妖婆』 青空文庫
「殿様はお面白い方でゐらつしやいますから、随分そんな事を遊ばしませうね」「それでもこの二三年はどうも御気分がお勝れ遊ばしませんので、お険いお顔をしてゐらつしやるのでございます」 書斎に掛けたる半身の画像こそその病根なるべきを知れる貴婦人は、卒に空目遣して物の思はしげに、例の底寂う打湿りて見えぬ。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
気の弱い侍女どもばかりでなく、衣笠どのの眼にまでも、ありありと見えたとあるからは、臆病者のうろたえた空目とばかりも言われまいよ」 夢のような心持で、千枝太郎はこの話を聴いていると、小源二はまた言った。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
大火山の噴煙のような入道雲がもくもくと大空目がけて渦を捲いて昇る。
— ――獄中手記―― 『何が私をこうさせたか』 青空文庫
背のすらりと高い――やうに感じたが、此はその時の空目の印象であつたらう。
— 折口信夫 『戞々たり 車上の優人』 青空文庫
空目を使つて、一瞥した大臣の額のあたりののどかな光り――。
— 折口信夫 『死者の書 續篇(草稿)』 青空文庫
「なう/\あれなる御僧、我殿御かへしてたべ、何処へつれて行く事ぞ、男返してたべなう、いや御僧とは空目かや」の一節。
— 北村透谷 『「歌念仏」を読みて』 青空文庫
フアン、ヰンクル夫人の名を聞く度、リツプは相替らず頭を掉り、肩を聳かし、空目を遣ひますが、この身振は彼の自分の運命を諦めた徴とも、又た圧制を脱れた喜の徴とも取られませう。
— RIP VAN WINKLE. EINE NACHGELASSENE SCHRIFT VON DIETRICH KNICKERBOCKER. 『新浦島』 青空文庫
作例 · 標準
暗闇で、木が人に動いたように見え、空目をしてしまった。
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標準
pretending not to see
作例 · 標準
危険な状況を察知し、あえて空目を装ってその場をやり過ごした。
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標準
looking upwards
作例 · 標準
晴れ渡る青空を見上げ、しばし空目をして気分転換をした。
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