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来此

きこれ
名詞
1
標準
文例 · 用例
特に此頃流行の何玉何々玉といふ類、まるで薬玉かなんぞのやうなのは、欧羅巴から出戻りの種で、余り好い感じがしないが、何でも新しいもの好きの人々の中には八九年来此のダリヤ臭い菊がもて囃される。
幸田露伴 菊 食物としての 青空文庫
来此の諸島には、其の保持者に王者たるの資格を与うべき・名誉の称号、五つあり。
中島敦 光と風と夢 青空文庫
来此種の記載は無用に属するかも知れぬが、或は他書を併せ考ふるに及んで、有用のものとなるかも知れない。
森鴎外 伊沢蘭軒 青空文庫
何故と云ふに、原来此の如き語は必ずしも字の如くに解せなくても好いのである。
森鴎外 伊沢蘭軒 青空文庫
元就は合戦がすむと、古来此の島には、決して死人を埋葬しないことになっているので、戦死者の死骸は尽く対岸の大野に送らせ、潮水で社殿を洗い、元就は三子を伴って斎戒して、社前に詣で、此の大勝を得たことを奉謝している。
菊池寛 厳島合戦 青空文庫
『長興記』をして、「本朝五百年来此の才学なし」とまで評さしめた当時の碩学一条|兼良は『樵談治要』の中で浩歎して述べて居る。
菊池寛 応仁の乱 青空文庫
一体自分は歴史家であるから、開闢以来此世界に現れた、人、物、事、に就いては、少くも文字に残されて居る限りは大方知つて居るつもりであるが、未嘗て、『完全なる』といふ形容詞を真正面から冠せることの出来る奴には、一人も、一個も、一度も、出会した事がない。
石川啄木 葬列 青空文庫
翻訳の意志は元来此書を読み始めた時から萌してはいたがそれを何時始められるか、又何時終わるかはまるで見当がついていなかったし、よし訳したところで出版が果して可能であるか否かさえ勿論わからなかったのである。
辻潤 自分だけの世界 青空文庫