貴やか
あてやか
archaic/formal form of na-adjective
標準
elegant
文例 · 用例
おしはかるだに、その性の恐しときく荒神も御気色いとゞ麗はしく在すが如くおもほえて、御手にはわれが心の臓、御腕には貴やかにあえかの君の寝姿を、衣うちかけて、かい抱き、やをら動かし、交睫の醒めたるほどに心の臓、さゝげ進むれば、かの君も恐る恐るに聞しけり。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
おしはかるだに、その性の恐しときく荒神も御氣色いとゞ麗はしく在すが如くおもほえて、御手にはわれが心の臟、御腕には貴やかにあえかの君の寢姿を、衣うちかけて、かい抱き、やをら動かし、交睫の醒めたるほどに心の臟、さゝげ進むれば、かの君も恐る恐るに聞しけり。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
つつましやかな薔薇は散る日にも悲しみを秘めて、修道院の壁に凭る尼達のやうには青ざめず、清く貴やかな処女の高い、温かい寂しさと、みづから抑へかねた妙香の金色をした雰囲気との中に、わたしの書斎を浸してゐる。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集』 青空文庫
雪消おそしと、ういういしい嫩葉もろとも、おのおのしたくしてあった、色鮮かに、意匠もとりどりの、しかし揃って貴やかな花冠をかざし列ね、お日様をしたって、いじらしくも朝から晩まで……華奢な首筋がどうかなりはせぬかと、よそ目には案じられるほど、あの偉大な火球を追いつづける。
— 中村清太郎 『ある偃松の独白』 青空文庫
少女はやがてあてやかに『何ぞ。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
家の内薄暗き日もあてやかに白きめでたき雛の顔かな 三月の雛祭のある曇り日のスナツプで、尋常人の気のつかない細かい感触が捕へられてゐる。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
部屋の四隅の小暗くて、中に一もと寒牡丹われと並びて咲くと見る友の姿のあてやかさ。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集拾遺』 青空文庫
あてやかな若按司が紅ゝゆる振袖を、または女躍 役者かこまやかな足どりを
— 濤音 『うし』 青空文庫
作例 · 標準
月光に照らされた寝殿造りの御殿は、えもいわれぬほど貴やかな光景であった。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
その姫君は、物静かながらも芯の強さを感じさせる貴やかな立ち居振る舞いで人々を魅了した。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
老練な職人の手によるその漆器は、簡素な形の中に貴やかな美しさを湛えている。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
香木のかすかな香りが漂う中、貴やかな雰囲気が茶室全体を包み込んでいた。
幻辭AI · gemini-2.5-pro