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応顔

おうかお
名詞
1
標準
文例 · 用例
二の四 田崎が佐世保より帰りて、子細に武男のようすを報ぜるより、母はやや安堵の胸をなでけるが、なおこの上は全快を待ちて一応顔をも見、また戦争済みたらば武男がために早く後妻を迎うるの得策なるを思いぬ。
徳冨蘆花 不如帰 小説 青空文庫
田舎町だと中学校の奏任教諭は相応顔を見知られているが、名古屋辺では保険の勧誘員ぐらいにしか扱われない。
佐々木邦 凡人伝 青空文庫
「錢形の親分、飛んだ御苦勞だね」 指ヶ谷町の喜七は、御用聞仲間の、それも目と鼻の間の繩張り内で、一應顏は出しましたが、中年者の人の良い男で、平次の相談相手になり相もありません。
白梅の精 錢形平次捕物控 青空文庫
土瓶の中には煎藥があつたやうですから、埃溜にでも捨ててあるかもわかりません」「それも大事だが、それより家中の者を皆んな此處へ集めてくれ、一應顏を見て置き度い」「へエ」 八五郎は飛んで行くと、折から驅け付けてくれた土地の下つ引と力を協せて、店中の人數を、主人の死骸の前に呼び集めました。
歩く死骸 錢形平次捕物控 青空文庫
もう晝近い陽ざしですが、その頃の御檢屍は手間取つたもので、それが濟むまではお葬ひの支度も出來ず、人々はたゞザワザワと騷ぐだけ、御近所の衆は、一應顏を出して居る樣子ですが、掛り人で遠縁のお谷が、一手に引受けて、お勝手と居間でそれに應對してをります。
花嫁の幻想 錢形平次捕物控 青空文庫