疑義
ぎぎ
名詞頻度ランク #19986 · 青空 78 例
標準
doubt
文例 · 用例
第二にその神学の解釈に至っては私の最疑義を有する所であります。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫
しかも、一たび神様となるや、その権威は絶対であって、片言隻句ことごとく神聖視されて、敗戦後各分野で権威や神聖への疑義が提出されているのに、文壇の権威は少しも疑われていないのは、何たる怠慢であろうか。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
日本もフランスも共に病体であり、不安と混乱の渦中にあり、ことに若きジェネレーションはもはや伝統というヴェールに包まれた既成の観念に、疑義を抱いて、虚無に陥っている。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
しかしながら人生の実相に触れ、幾多の経験を味いて、疑義重く心を圧するに至る時、その時ヨブの如く天然の中に神と福音とを認むるに至り、以て大なる慰藉を得るのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
ただ哲人ヘーゲルなるものありて、講壇の上に、無上普遍の真を伝うると聞いて、向上|求道の念に切なるがため、壇下に、わが不穏底の疑義を解釈せんと欲したる清浄心の発現にほかならず。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
国文学研究の正道に立って、古典が文学外の力に利用されることに疑義を挾むぐらい、真に気魄をもって国文学を研究する人は尠い。
— 宮本百合子 『文学上の復古的提唱に対して』 青空文庫
舟橋氏は、私が先頃報知新聞に九月の創作についての感想をかいた中で、「新胎」のテーマが含んでいる歴史的な方向、氏によって嘗て提唱された能動精神のその後の消長等に対する疑義をこの作品の内部に見たことを念頭において、告知板の文章を書いておられるのである。
— 宮本百合子 『夜叉のなげき』 青空文庫
彼は昔から今日迄の思索家の、屡繰り返した無意義な疑義を、又|脳裏に拈定するに堪えなかつた。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫