馳せ参ずる
はせさんずる
動詞
標準
文例 · 用例
朝廷で事の易きに慣れられて、ちよいと将軍を呼べと仰る、畏つて直に馳せ参ずることとなるのは宜しくない。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
それでも彼の成功を見て、その風を望んで麾下に馳せ参ずる者もあった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
熊本の城下に於てさえ、向背の議論が生ずる有様で、ついに池辺吉十郎等千余人、薩軍に馳せ参ずることになった。
— 菊池寛 『田原坂合戦』 青空文庫
佐野佐衛門氏綱の軍忠状に依ると、合戦の日の五日の日にまで、敵には続々馳せ参ずる兵があったと云う。
— 菊池寛 『四条畷の戦』 青空文庫
馳せ参ずる人二人三人。
— 小樽より釧路まで 『雪中行』 青空文庫
全能の愛のために、意志の上に作用する善美のために、苦悶の陶酔の裡に真理の花を探し索めんがために、エピクテート学校の体育場へ馳せ参ずるストア学生の、お前は勇敢なロシナンテではなかったか!
— 牧野信一 『ゼーロン』 青空文庫
またそれだけに彼の門を叩きその幕下に馳せ参ずる者も増加し、その方面では凄い信望があるという人物だった。
— 海野十三 『深夜の市長』 青空文庫
処が文芸復興の旗の下に馳せ参ずるように見えた評論家の或る者達は、復興されるべき文芸の内に、「文学」は無論として、何よりも先に宗教と神学と形而上学と等々を数えることを忘れなかった。
— ――現代日本に於ける日本主義・ファシズム・自由主義・思想の批判 『日本イデオロギー論』 青空文庫