背離
はいり
名詞動詞-サ変動詞-自動詞頻度ランク #17644 · 青空 5 例
標準
estrangement
文例 · 用例
スタンダアルのいわゆる amour-passion の陶酔はまさしく「いき」からの背離である。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
「幼き合唱」に対して、その作品がプロレタリア的観点からの著しい背離の傾向を以て書かれていることを指摘した点は、正鵠を得ている。
— ――決議によせて―― 『前進のために』 青空文庫
「機械主義を支配し、もしくは凌駕すること、それを完うすべき一つの精神的教養を鍛えあげること、おそらく個人と社会との間に存する背離を凌駕すること。
— 中井正一 『美学入門』 青空文庫
路地へはいり路地を抜け路地を曲り路地へ行きついてから私は立ちどまり馬場の横腹をそっと小突いて、僕はこの女のひとを好きなのです。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
ほどなく暑中休暇にはいり、東京から二百里はなれた本州の北端の山の中にある私の生家にかえって、一日一日、庭の栗の木のしたで籐椅子にねそべり、煙草を七十本ずつ吸ってぼんやりくらしていた。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
電気の導体ですっかり包んだ中へは外からの電気作用が及ばぬというのは定則で、ある学者はこれを証するために自身で金網の中へはいり外から恐ろしい強い電気の火花をポンポン飛ばしたが中に居た先生には何の事もなかったという事である。
— 寺田寅彦 『蚊帳の研究』 青空文庫
するとそのなかの壮年の方が ――煙草はいりません。
— 岡本かの子 『雪の日』 青空文庫
小さな羽虫が幾匹も幾匹もその咽喉にはいりました。
— 宮沢賢治 『よだかの星』 青空文庫